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相続税申告の準備|申告書・評価明細書・添付書類などの必要書類について

相続税を申告する際、さまざまな書類を作成したり集めたりしないといけません。それも亡くなった方や相続人の方の状況に応じて必要書類は変わってくるため、相続税に詳しくない方が適切に漏れなく集めていくのは難しいかもしれません。

そこでまずは、どのような種類の書類が必要になるのか、全体像を掴むことから始めると良いでしょう。申告書のことや評価明細書のこと、添付書類のことをここで紹介していますので一度目を通していただければと思います。

相続税の申告をするのに必要なもの

税務署に提出する書類一式は次のとおりです。

  • 相続税の申告書
  • 各種財産の評価明細書
  • 添付書類
    • 戸籍関係書類
    • 遺産分割関係書類
    • 相続財産関係書類

「相続税の申告書」や「評価明細書」については国税庁が定めた様式によらないといけない書類です。最寄りの税務署窓口にて無料で受け取ることができます。
窓口でなくとも、切手を貼付した返信用封筒も同封して郵送すれば自宅に送ってもらうよう依頼することが可能ですし、申告書については国税庁HP「相続税の申告書等の様式一覧」、評価明細書についても相続・贈与税等関係の「財産評価関係」のページからダウンロードして印刷することもできます。

これに対し添付書類は、自分で作ったり収集したりする必要があります。申告書や評価明細書に記入した内容が正しいことを証明するために一緒に提出するものです。

「申告書」について

相続税の申告書にも数多くの種類があり、申告を行うときは常に作成が必要なものと、状況に応じて必要なものに分かれます。
たとえば申告書の第1表や第2表などは最終的な税額を申告するうえで基本的な情報が記載された必須の申告書です。一方で第6表は未成年者控除や障害者控除について記載するものであり、控除の適用がないのなら作成する必要はありません。

必要なものを見極めて、所定の提出期限までに提出しないといけません。申告書の提出期限は「亡くなった日の翌日から起算して10ヶ月」です。もし、亡くなったのが2025110日なら、申告書の提出期限は20261110日ということになります。

※期限の日が土日祝であったり年末年始の休日であったりするときはその日の翌日が期限となる。

この期限内に、相続税の納付も済ませないといけません。ただし、期限に余裕があるなら申告書を提出した後日に相続税を納付してもかまいません。

申告書の提出先

相続税の申告書は、「亡くなった方の死亡時の住所地を管轄とする税務署」に提出。相続人の方自身の住所地を管轄とする税務署に提出しないよう注意。

税務署は全国各地にあり、同じ都道府県内でも多数存在するため、念のため国税庁HP「国税局・税務署を調べる」のページから管轄地域を確認しておくと良い。

申告書の提出方法

申告書は、税務署に直接持参して提出するほか、郵送で提出することもできる。郵送にする場合、税務署に申告書が実際に到着した日ではなく発送した日、つまり消印の日が「提出した日」と法律上認められる。

そのため、申告期限が近付いているときは発送した記録が残せる書留、特定記録、配達証明にて送ると良い。定形外郵便やレターパックだと、送ることはできても記録を確実に残すことができない。

「評価明細書」について

評価明細書は、受け取った財産についての評価をするために使用する書類です。

特に土地を取得したときは、評価明細書の作成が必要になることに留意してください。
「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」を作成するほか、場合によっては「定期借地権等の評価明細書」「山林・森林の立木の評価明細書」を作成することもあります。

株式を取得したときも「上場株式の評価明細書」あるいは「取引相場のない株式(出資)の評価明細書」が必要となることがあります。

ほかに、配偶者居住権を設定したとき、特許権等の権利を取得したときなどにも評価明細書が必要となることがあります。

「添付書類」について

添付書類については、大きく①戸籍関係書類、②遺産分割関係書類、③相続財産関係書類に分けることができます。

戸籍関係書類

戸籍情報を示す以下の書類を準備します。

  • 亡くなった方の「戸籍謄本」「除籍謄本」「改製原戸籍謄本」
    • 出生から死亡までの連続したものが必要。
    • 20244月からはどの市区町村役場からでも取得可能。
  • 相続人全員の現在の「戸籍謄本」
    • 亡くなった方と同じ戸籍の中にいる方については不要。
  • 亡くなった方と相続人全員の記載のある「相続関係説明図」または「法定相続情報一覧図」
    • 自ら作成。あるいは税理士などの代理人に作成してもらう。
    • 相続関係説明図は、亡くなった方と相続人の関係性が一目でわかるように作られた家系図のこと。形式に決まりはない。
    • 法定相続情報一覧図は公的な制度に基づく書類で、戸籍謄本等の提出が必要な手続きで代わりに使用できるようになる。法務局での手続きが必要で、形式が決まっている。

遺産分割関係書類

遺産分割に関わる書類については、遺言書が作られているかどうかで準備するものが変わってきます。

《 遺言書が作成されているときの必要書類 》

  • 自筆証書遺言の場合
    • 「遺言書の写し」に「検認済証明書」を添付
    • 法務局の保管制度を利用していた場合は「遺言書情報証明書」を取得
  • 公正証書遺言の場合
    • 「公正証書遺言の写し」

《 遺言書が作成されていないときの必要書類 》

  • 「遺産分割協議書の写し」(相続人全員の署名と実印による押印があること)
  • 「相続人全員の印鑑登録証明書の原本」(印鑑登録した市区町村役場で取得可能)

相続財産関係書類

取得した財産の種別や状態などによって、添付しないといけない書類は異なります。亡くなった方の自宅などをよく探し、必要書類が残っていないか調べていきましょう。取引のあった機関に対して発行を依頼するものもあります。

特に不動産は種類や数が多く集めるのが大変ですが、土地と家屋は重複するものも多いため一緒に集めると良いでしょう。

財産の種別

主な必要書類

土地

固定資産税課税明細書

※毎年市区町村役場から送られてくる。

登記事項証明書

※法務局で取得。

固定資産評価証明書

※「亡くなった年」のものを取得。

名寄帳

※ある市区町村内で所有していた不動産を一覧で確認できる。

公図・地積測量図

※土地の形状や間口、奥行などを確認できる図面。

路線価図(または倍率表)

※宅地の評価額を計算するために使う。路線価が定められている場合は路線価図、定められていない場合は倍率表を取得。

建物

固定資産税課税明細書

登記事項証明書

固定資産評価証明書

名寄帳

建物図面、各階平面図

※法務局で取得可能。

建築計画概要書、建築工事請負契約書

※残っていると相続税評価額の算定に使える。

亡くなった方が個人事業主であった場合には事業用財産にも注意してください。財産関係が複雑であることが多いです。

財産の種別

主な必要書類

事業用財産

所得税の青色申告決算書(または収支内訳書)

※青色申告を選択していた場合には青色申告決算書、選択をしておらず白色申告のままであった場合には収支内訳書を準備する。

※税務署で取得することも可能。

帳簿(総勘定元帳、固定資産台帳など)

※事業者には作成と保管が義務付けられている書類。

債務や葬式費用については相続税を計算するうえで控除ができますので、その額が大きいほど税負担が抑えられることになります。以下の書類を準備して具体的な金額を証明できるように備えましょう。

財産の種別

主な必要書類

債務・葬式費用

金銭消費貸借契約書、借入金の残高証明書など

固定資産税・住民税の納税通知書、領収書など

※未払いであったものを確認する。

社会保険料の領収書など

※未払いであったものを確認する。

電気・ガス・水道などの領収書

※相続開始前の利用分について相続人が支払ったことを確認する資料。

クレジットカードの利用明細

※相続開始前の利用分について相続人が支払ったことを確認する資料。

医療費の領収書

※相続人が支払ったことを確認する資料。

葬式の領収書、明細書など

※相続人が支払ったことを確認する資料。

お寺への支払い、手伝ってくれた方への心付けなどのリスト

※領収書がないものについてはメモを残しておく。

そのほか、以下の財産についても添付書類を集めていきます。一定の場合には生前に行われた贈与財産も申告しないといけません。

財産の種別

主な必要書類

預貯金

残高証明書

※金融機関で発行してもらう。

通帳(または取引履歴)

家族名義の通帳

※名義は亡くなった方の家族であるが、実質的な管理者が亡くなった方であった場合に必要。

有価証券

残高証明書

※取引のあった証券会社や銀行で発行してもらう。

配当金計算書、配当金支払通知書など

※最低売買単位に満たない「単元未満株式」を確認するためにチェックする。

(非上場株式の場合)法人税申告書、決算報告書

※株式の評価額を算定するために必要。

家庭用財産

車検証

※車種や初年度登録年月日、型式を確認するために必要。

時価が5万円超の財産のリスト

1個あたり5万円を超えるものかどうかが重要。5万円以下のものについては世帯でまとめて大まかな評価で良いことになっている。

※相続人が作成する。購入時の領収書などもあれば保管しておく。

保険関連

保険証券の写し

※自宅に保管されている場合。契約者等を確認するために必要。

保険金の支払明細など

受取人の通帳

保険料負担者の通帳

生前贈与

(暦年課税)

贈与税の申告書

※過去7年分。

※提出済みの申告書の控えがある場合は確保しておく。

(相続時精算課税)

・贈与税の申告書

※適用を受けていた贈与分すべて。

・相続時精算課税選択届出書

・被相続人(贈与者)と相続時精算課税適用者(受贈者)の戸籍の附票の写し

贈与契約書

贈与者・受贈者の名義の通帳

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