決算報告書の開示義務と提出期間について|
法人税の申告や株主総会での報告の期限
会社を経営するなら、事業を展開していくだけでなく、法令に従った税務・財務の遂行も欠かせません。税務・財務の観点からもっとも重要な業務は「決算」であり、所定の期間内に決算報告書を作成してこれを開示しないといけません。
具体的にどのような義務が課されているのか、また、いつまでに提出しないといけないのかについてもここで解説します。
決算報告書とは
「決算報告書」とは、事業年度単位で企業の収入・支出をまとめた書類、資産等の状況をまとめた書類の総称です。
ある事業年度における経営成績を報告するための重要な書類であり、社内で状況を整理するために使われたり、外部の利害関係者が自社の状況を把握するために使われたりもします。
作成する書類の種類として、次のものが挙げられます。
- 貸借対照表(決算時点での財産状態を表す)
- 損益計算書(1年間の企業の儲けまたは赤字を表す)
- 株主資本等変動計算書(1年間の純資産の変動を表す)
- キャッシュフロー計算書(1年間のお金の流れを表す)
- 事業報告書(事業の状況について補足説明するための書類)
- 個別注記表(決算報告書を正確に読み取るための書類)
- 附属明細書:(決算書を補足するための書類)
決算報告書は開示しないといけない
決算報告書は法律に従い開示しないといけません。
正しく納税ができていることの確認をするため、また、会社の経営状況を確認するために決算報告書を提出するのです。
さらに、上場企業などの特定の会社に関しては金融商品取引法に基づく開示義務も課されています。投資家が正しく会社の状況を把握するには決算報告書の内容を見る必要があるためです。
決算報告書の提出期間
決算報告書を提出期間は「事業年度の終了から2ヶ月以内」と覚えておけば問題ありません。
以下で説明する法人税の申告期限と株主総会での決算報告の期限、この2つの期限に注意してください。
法人税の申告期限まで(事業年度終了から2ヶ月)
法人税の申告をする際、確定申告書に加え決算報告書を提出します。そして法人税の申告期限は「事業年度の終了の日の翌日から2ヶ月以内」と法定されていますので、原則としてこの期間内に決算を済ませておかないといけません。
例)3月決算法人の場合
- 事業年度の終了日は3月31日
- 提出期限は2ヶ月後の5月31日
※期日が土日祝である場合、翌月曜日など、土日祝を明けた日が期日となる。
株主総会での決算報告まで(事業年度終了から3ヶ月が目安)
税務とは別に、会社法では株主総会にて決算報告をしないといけないと法定しています。具体的な期限は法定されていませんが、同法では定時株主総会の開催時期に関して“事業年度終了から一定の時期に招集しないといけない”と定められています。
そこで各社、極端に遅い時期でなければ自由に定款で開催時期を決めることができるのですが、「事業年度終了の翌日から3ヶ月以内に開催する」と定めているケースが多いです。
この場合、決算報告を行う期限についても「事業年度終了の翌日から3ヶ月以内」ということができます。
決算申告が遅れた場合のペナルティ
税務署への決算申告については特に注意が必要です。納税が関わる問題ですので、厳格なルールに基づいて運用されており、期限に間に合わなかったときは加算税や延滞税の負担が本来の納付額に上乗せされてしまいます。
さらに、対応が遅くなるほどその負担は増大していきますので、仮に遅れてしまったとしてもできるだけ早く対応することを心掛けてください。
決算の申告期限の延長方法
決算から2ヶ月以内の提出が難しい場合は、そのまま遅れるのではなく、期限の延長を求める手続をご検討ください。
法人税等に関しては申告期限を延長する特例も設けられています。
例えば災害などが発生して「やむを得ない理由があった」といえるような状況なら提出期限を延長してもらえますし、定款にて定時株主総会の開催時期を「事業年度終了の翌日から3ヶ月以内」と定めているときは、決算申告の期限についてもこれに合わせて“3ヶ月”に延ばしてもらうことが可能です。
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