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相続税の課税対象となるもの・ならないもの

相続が発生すると、まず確認すべきなのが「相続税の課税対象となる財産には何が含まれるのか」という点です。

現金や不動産だけでなく、一見すると対象外と思えるような資産も課税の対象となる場合があります。

また、逆に課税されない財産も存在し、これらを正しく理解することが相続税対策の第一歩となります。

本記事では、相続税の課税対象になる財産とならない財産について、わかりやすく解説します。

課税対象となる財産とは

相続税の課税対象となる財産は、大きく次の3つに分けることができます。

  • 遺産として取得した財産
  • みなし相続財産
  • 被相続人が亡くなる前の一定期間内に贈与された財産

 

1つずつ確認していきましょう。

遺産として取得した財産

遺産として取得した財産とは、相続や遺贈によって受け取るもので、被相続人が死亡した時に所有していた財産です。

具体的には以下のようなものがあります。

  • 現金、預貯金
  • 有価証券(株式や投資信託)
  • 不動産
  • 自家用車、家具、家電、貴金属など

 

このほか著作権や特許権、ゴルフ会員権など金銭的価値のある権利については、原則として相続税の課税対象となります。

みなし相続財産

みなし相続財産とは、相続や遺贈によって受け取る財産ではないものの、被相続人の死亡をきっかけにして受け取るものを指し、以下が該当します。

  • 生命保険金(被相続人が契約者である場合)
  • 死亡退職金

 

民法において相続財産として規定される被相続人が生前に所有していた財産ではありませんが、相続税法では受取人にとって相続と同じ利益をもたらすと考えられるため、相続税の課税対象となります。

ただし、生命保険金と死亡退職金については、相続人1人あたり「500万円 × 法定相続人の数」まで非課税となる制度があります。

被相続人が亡くなる前の一定期間内に贈与された財産

被相続人が生前に贈与した財産のうち、死亡前の3年から7年の間に贈与されたものも相続税の課税対象となる点に注意が必要です。

これは、相続税の軽減を目的に、亡くなる直前に贈与を行う行為を防ぐための制度で、具体的に相続税の課税対象となる期間は、20231231日までに贈与された財産および202411日~20261231日までに贈与された分については死亡前3年以内となっています。

また、202711日~20301231日までの贈与分については202411日から死亡の日までの間、203111日以降に贈与された財産は死亡前7年以内が相続税の課税対象期間となります。

課税対象とならない財産

一方で、すべての財産が課税対象になるわけではなく、法律により非課税とされている財産も存在します。

以下は、代表的な非課税財産の一部です。

  • 墓地、墓石、仏壇など祭祀に使用する財産
  • 香典や弔慰金
  • 損害賠償金など

 

仏壇やお墓といった祭祀財産は、相続人が必ず受け継ぐものではなく、地域のしきたりや家族内の習わしに基づいて選ばれた祭祀主宰者(祭祀を行う人)が引き継ぐものです。

したがって、相続財産には該当せず、相続税が課されることもありません。

また、被相続人の勤務先から遺族へ渡される香典や弔慰金、交通事故などによって死亡した場合に精神的苦痛を保障するものとして遺族へ支払われる損害賠償金も非課税扱いとなります。

ただし、骨董的な価値のある祭祀財産や一定額を超える香典や弔慰金については、課税対象となる可能性があるため注意が必要です。

相続税の課税対象か判断しにくいもの

相続税の申告では、課税対象かどうか判断しにくい財産があります。

それが「名義預金」です。

名義預金とは、親が子や孫のためにお金を積み立てるなど、実際にお金を預け入れている人と口座の名義人とが異なる預金を指します。

名義預金は申告漏れが発生しやすく、税務調査の対象になりやすい財産の1つであり、その理由として「亡くなった人の名義の預金だけが相続税の対象になる」と誤解しているケースが多いためです。

相続税では、名義が誰であってもその預金の出どころや管理している人が被相続人であれば、被相続人の財産として扱う必要があります。

たとえ、被相続人が口座の名義人である子や孫にあげたものだと思っていたとしても、名義人がもらったという認識がなければ名義預金とみなされ、相続税の課税対象となります。

名義預金が見つかった場合は、課税対象としての名義預金の評価は複雑なため、相続税の申告を税理士に依頼することが賢明です。

まとめ

相続税の課税対象には目に見える財産だけでなく、見落としがちな生命保険金や名義預金なども含まれます。

反対に、祭祀財産や一定の保険金・退職金などは非課税です。

これらの区別を正しく理解しておくことが、相続税の適切な申告や節税対策につながります。

相続は人生で何度も経験することではなく、相続税に関するルールは複雑なため、少しでも不安がある場合は、税理士など専門家に相談することをおすすめします。

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