相続税を節税したい!どんな方法がある?
相続税とは、亡くなったひとの財産を相続した際にかかる税金です。
相続人の人数や、相続する財産の内容によって金額が大きく変わるため、事前に対策をしなければ高額な税負担になる可能性があります。
今回は、相続税の節税方法を具体的に解説します。
相続税とは
相続税は、故人の遺産を相続した際に、その家族などに課せられる税金です。
不動産や預金、有価証券などのほか、自動車や貴金属なども対象となる場合があります。
ただし、すべての相続に税金がかかるわけではありません。
相続税には「基礎控除」があります。
基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の数
たとえば、法定相続人が妻と子ども2人の合計3人であれば、基礎控除額は4800万円になります。
相続財産が基礎控除額以下、つまり4800万円以下であれば、相続税は発生しません。
4800万円を超える場合は、その超過分に対して相続税が課税されます。
相続税の節税方法
相続税を減らすには、「課税対象の財産を減らす」または「特例や控除を活用する」ことが基本になります。
また、生前のうちから対策を行うのも重要です。
節税につながる具体的な方法は、以下の通りです。
- 生前贈与を活用する
- 小規模宅地等の特例を利用する
- 生命保険の非課税枠を活用する
- 財産の種類を見直す
- 住宅購入資金の非課税制度を活用する
- 配偶者の税額軽減を活用する
それぞれ確認していきましょう。
生前贈与を活用する
生前贈与とは、亡くなる前に自分の財産を家族などに譲ることです。
年間で一定額までは贈与税がかからないため、上手く活用できれば節税効果が期待できます。
【暦年贈与】
暦年贈与の場合、毎年1人あたり110万円までの贈与は非課税です。
数年かけて家族に少しずつ財産を贈れば、相続財産を着実に減らせます。
複数の相手に贈与すれば、その人数分非課税枠が使えます。
【相続時精算課税制度の活用】
60歳以上の父母・祖父母から、18歳以上の子や孫に贈与する場合、2500万円までの贈与は贈与税がかかりません。
ただし相続が発生した際には、贈与した金額を相続財産に加える必要があります。
また、一度選択すると、途中で暦年課税制度には戻れないため注意が必要です。
小規模宅地等の特例を利用する
亡くなったひとが住んでいた土地や事業に使っていた土地については、一定の要件を満たせば評価額を最大80%減額できる制度があります。
いわゆる「小規模宅地等の特例」です。
| 用途 | 最大面積 | 減額 |
| 特定事業用宅地等(事業向け) | 最大400㎡まで | 評価額の80%減 |
| 貸付事業用宅地等(貸し付け事業) | 最大200㎡まで | 評価額の50%減 |
| 特定居住用宅地等(自宅用) | 最大330㎡まで | 評価額の80%減 |
たとえば、1億円の自宅土地でも、特例を使えば評価額が2000万円になる可能性があるため、相続税の大幅な節税につながります。
対象になる土地は、以下の4つの区分です。
- 事業用に使われていた土地(販売や工場など)
- 貸付事業用土地(貸家・駐車場)
- 自宅用の土地(居住用)
- 同じ家計で暮らしていたひとが使っていた土地
ただし、相続時精算課税や贈与税の特例適用を受けた土地は、対象外になります。
生命保険の非課税枠を活用する
相続人が受け取る生命保険金には、一定額まで非課税になる枠があります。
計算式は、以下の通りです。
非課税枠=500万円×法定相続人の数
具体例を挙げると、法定相続人が3人なら、1500万円までの保険金は非課税になります。
同制度を上手く使えば、現金で相続人に財産を渡しつつ、相続税の負担を抑えることが可能です。
財産の種類を見直す
同じ金額の財産でも、種類によって評価額が変わるため、節税に影響を与えるケースがあります。
現金や預金は、100%の評価です。
しかし土地や建物の評価額は、時価よりも低くなるケースが多いとされています。
たとえば預金を使って不動産を購入すれば、相続財産の評価額が下がる可能性があり、結果的に節税につながるかもしれません。
また、非上場株式は、評価方法によって節税効果が出る場合もあります。
住宅購入資金の非課税制度を活用する
住宅購入資金の非課税制度は、親や祖父母といった直系の家族から、子や孫などに住宅の購入や新築・リフォームの資金を贈る場合に適用できます。
「受け取る側が18歳以上であること」「住宅が一定の基準を満たしていること」など、いくつかの条件はありますが、条件に当てはまれば大きな節税効果が見込まれます。
省エネ住宅などの場合、非課税の限度額は1000万円です。
配偶者の税額軽減を活用する
配偶者が相続する財産には、「1億6000万円」「配偶者の法定相続分の金額」のいずれか多いほうの金額まで課税されません。
同制度を活用すれば、一次相続の段階では配偶者にかかる相続税を大きく軽減できます。
「夫や妻が亡くなったときに、残された配偶者がいる」というシチュエーションでのみ使えるものですが、大きな節税効果が期待できます。
まとめ
相続税は、対策をしないと大きな負担になる可能性があります。
生前からの計画的な贈与や特例制度の活用など、さまざまな方法を使って負担を減らしましょう。
相続税対策をする際は、家族全体で話し合い、理解を得るのも重要です。
トラブルを避けるためにも、必要に応じて専門家に相談しながら準備を進めるのが大切です。
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