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決算申告を税理士にスポット依頼するメリット・デメリット

法人の決算申告は、専門的な知識を要するため、税理士に依頼する会社が多くあります。

税理士への依頼方法には、毎月の顧問契約のほか、決算申告のみを依頼するスポット依頼があります。

本記事では、決算申告を税理士にスポット依頼するメリット・デメリットなどについて解説します。

決算申告のスポット依頼とは

決算申告のスポット依頼とは、顧問契約を結ばずに、年1回の決算と税務申告の業務のみを税理士に依頼する方法です。

顧問契約では、毎月の記帳の確認や税務相談、決算申告までを継続的に依頼します。

一方、スポット依頼では、会社が1年分の帳簿や資料を準備し、税理士がそれを基に決算書と申告書を作成します。

法人税の申告期限は、原則として事業年度終了の日の翌日から2か月以内です。

スポット依頼をする場合も、この期限に間に合うよう準備を進める必要があります。

依頼時に税理士へ渡す主な資料は、次のとおりです。

  • 1年分の帳簿または会計データ
  • 預金通帳の写し
  • 請求書や領収書
  • 前期の決算書と申告書

スポット依頼のメリット

決算申告をスポット依頼する主なメリットとして、次の3つがあります。

顧問契約より費用を抑えられる

決算申告をスポット依頼するメリットは、顧問契約に比べて年間の費用を抑えられることです。

顧問契約では、毎月の顧問料に加えて決算申告の報酬が発生するのが一般的です。

しかし、スポット依頼であれば、決算申告の報酬のみで済むため、税理士に支払う総額が少なくなります。

取引の数が少なく、期中に税務相談をする必要がない会社であれば、費用対効果の高い方法といえます。

ただし、報酬額は事務所や会社の規模、仕訳の数によって異なるため、依頼前に見積もりを取ることが必要です。

決算申告書の作成を任せられる

税理士にスポット依頼をするメリットとして、決算申告書の作成を任せられることが考えられます。

 

決算申告では、次のような複数の申告書を作成しなければなりません。

  • 法人税の申告書
  • 法人住民税・事業税の申告書
  • 消費税の申告書(課税事業者の場合)

 

申告書の作成には、税法の知識や専用の様式への理解が求められます。

スポット依頼をすれば、これらの書類の作成を税理士に任せることができます。

経営者や経理担当者は、申告書の作成にかかる時間を本業に充てられます。

税務上のミスを防げる

税法は頻繁に改正されるため、自社で最新の規定を正確に把握し続けることは簡単ではありません。

申告内容に誤りがあると、税務調査で指摘を受け、追徴課税や加算税が課されるおそれがあります。

税理士が決算書と申告書を作成すれば、減価償却費の計算や税務上の調整などを正確に処理できます。

その結果、申告の誤りによる追加の負担を防ぐことにつながります。

スポット依頼のデメリット

スポット依頼は費用を抑えられる一方で、顧問契約と比べて受けられるサービスの範囲が限られます。

依頼する前に、次の3つのデメリットを確認しておくことが大切です。

期中の節税対策ができない

スポット依頼では、税理士が会社の状況を把握するのは決算の時期になってからです。

節税対策の多くは、事業年度の途中で実施しなければ効果がありません。

たとえば、役員報酬の額を変更する場合は、原則として事業年度開始の日から3か月以内に改定する必要があります。

決算の時期に税理士へ相談しても、すでに対策を講じられないケースがあるため、節税の機会を逃す可能性があります。

決算前に利益の見込みを把握し、対策を検討する機会を持ちにくい点に注意が必要です。

繁忙期は依頼を断られることがある

税理士事務所は、顧問先の決算申告や確定申告の時期に業務が集中します。

特に3月決算の会社が多いことから、申告期限が集中する5月前後は繁忙期にあたります。

この時期にスポット依頼をすると、対応できる余裕がないとして断られることがあります。

また、依頼を受けてもらえた場合でも、急ぎの対応として報酬が割増になることがあります。

スポット依頼を検討する場合は、決算期末の前から依頼先を探しておくことが望ましいでしょう。

日々の記帳は自分で行う必要がある

スポット依頼は決算申告の業務のみを対象としているため、日々の記帳は原則として会社が自ら行います。

帳簿の記載に誤りや漏れがあると、税理士による確認や修正に時間がかかります。

記帳の状態によっては、追加の費用を請求されたり、申告期限までの対応が難しくなったりすることもあります。

会計ソフトを活用し、日頃から正確な記帳を行っておくことが求められます。

スポット依頼が向いている会社

スポット依頼が向いているのは、取引の数が少なく、自社で正確な記帳ができる会社です。

具体的には、次のような会社が該当します。

  • 設立して間もなく、売上や取引の規模が小さい会社
  • 経理の担当者がいて、会計ソフトで記帳ができている会社
  • 期中に税務相談をする必要がほとんどない会社

 

一方、売上が伸びている会社や、役員報酬や設備投資などの節税対策を検討したい会社は、顧問契約のほうが適しています。

会社の規模や状況に応じて、依頼方法を見直すことも検討しましょう。

まとめ

今回は決算申告を税理士にスポット依頼するメリット・デメリットについて解説しました。

決算申告は税務上の判断が複雑化するため、早めに準備することが重要です。

準備が遅れると手続きの負担や費用が増加します。

不安がある場合には税理士に相談することを検討してください。

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