損益通算とは?対象となる所得の範囲を解説
自身の事業で赤字が出た場合、税負担を軽減できる可能性があります。
本記事では、損益通算の仕組みや対象範囲、過払い分の還付について解説します。
損益通算とは
損益通算とは、1年間のうちに発生した特定の所得の赤字を、他の所得の黒字から差し引いて計算できる制度です。
通常、所得税はそれぞれの所得金額に応じて計算されますが、赤字が出た場合に他のプラス分と相殺することで、全体の課税対象額を抑えることが可能になります。
損益通算の対象範囲
所得税法では10種類の所得が定められていますが、すべての所得で赤字を差し引けるわけではありません。
損益通算ができる所得の範囲は、以下の4種類に限定されています。
◾️不動産所得
アパート経営や土地の賃貸などから生じる所得です。
ただし、土地の取得に要した借入金の利子相当額など、一部通算できない経費もあります。
◾️事業所得
農業、製造業、小売業、サービス業などの事業から生じる所得が該当します。
個人事業主が本業で赤字を出した際、給与所得など他の所得と相殺するケースが一般的です。
◾️山林所得
山林を伐採して譲渡したり、立木のまま譲渡したりすることで生じる所得です。
◾️譲渡所得
資産の譲渡による所得です。
ただし、土地・建物や株式などの譲渡損失については、分離課税の対象となるため、原則として他の給与所得などとの損益通算は認められていない点に注意が必要です。
過払い分の還付を受けることもできる!
損益通算を行うメリットとして、支払いすぎた税金の還付を受けられる可能性があることが挙げられます。
たとえば、会社員として給与所得がある人が、副業として行っている不動産賃貸業で赤字が出た場合を考えます。
確定申告で損益通算を行うと、すでに源泉徴収されている給与所得に対する税額が、赤字と相殺された後の税額よりも多くなっている状態になります。
この差額分が過払いとみなされ、還付金として手元に戻ってきます。
税負担の軽減だけでなく、還付の可能性がないかも確認しましょう。
まとめ
損益通算は、不動産・事業・山林・譲渡という特定の範囲における赤字を、他の利益と相殺して税負担を軽減できる重要な仕組みです。
対象となる所得の範囲や、計算上の細かなルールを正確に把握しておくことで、適正な節税効果を得られます。
自身の所得が損益通算の対象になるか判断に迷う際や、還付申告を確実に進めたい際は、税務に精通した税理士へ相談することをおすすめします。
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